平成25年11月10日 発達障害講演会 アンケートからの回答 その1

1月11日(土)の定例会において、講演会で皆様から頂いたたくさんのアンケートの中から、当日出席した会員の中で話し合った事について掲載いたします。

 

質問1

娘がアスペルガーを受け入れることが出来ません。生きやすくする為に当事者会などに参加して勉強して貰いたいと思いますが、どうすればいいでしょうか?

 

回答1

障害を乗り越えて行くためには本人への告知はその前提となります。告知は必要です。告知を受け入れられるようになるまでには2~3年はかかるかもしれません。

 

受験の問題があると告知をするタイミングを選ぶ必要が出て来ます。出来ることなら思春期になる前に出来るだけ早く告知をするのが理想です。遅くなれば遅くなるほど失敗体験を積み重ねてしまうので問題が大きくなります。ただし、告知は障害者、落後者のレッテルを張ることではありません。また、将来に希望をなくすような告知では本人が受け入れられないのは当然です。

 

告知の際は、長所・短所の両方を説明すること。また今までのトラブルはあなたの人格の問題ではなく、脳の特性によるものであること。不便なこともあるが、アスペルガーならではの長所もあり、定型発達の人には出来ないことも出来る長所があるから、将来はあなたの長所を生かした道を大切にしようねと希望を持たせること。あなたが生きやすくなるようにこれから訓練も必要になるかもしれないが、そのためにもあなたがアスペルガーであることを受け入れる必要があること。

 

たとえあなたがどんな特性でも、私たち夫婦はあなたのことを愛していますと、言葉ではっきりと伝えること。アスペルガーと知らなくて怒ったり叱ったり辛い思いをさせて本当にすまなかったと素直に謝ること。家族であなたを支えて行くからあなたは安心して生きて行っていいこと。また、「周りのお友達はあなたの特性を知らないから、みんなにその特性を話せばあなたはもっと楽に生きられるようになります。だから学校のお友達にあなたの特性・取扱説明書を話して、あなたのことを知ってもらうことが大切です」と学校への告知が不可欠であることを説明することが求められます。当事者の会に参加し、同じ仲間としだいに自己受容していく方もいます。

 

回答2

アスペルガーは納得しない限り受け入れません。受け入れない人は受け入れません。本人が本を読んで人格障害が当てはまると思い込んだら、医者がどういっても納得しない。アスペルガーと思いたくないのではなく、納得したものが人格障害だったということ。そういう難しさはある。受け入れてくれるにはまず親子関係が良好であることが前提になります。敵と思った人の言うことは聞きません。

 

ではどうすれば親子の信頼関係が築けるかというと、良い所を誉めることです。怒られてばかりいると自己肯定感が持てません。自己肯定感が持てないと告知も受け入れにくくなります。年齢や男女の別などによっても何をどう誉めるかは人それぞれ違ってきます。個別に相手のことを熟知していないと誉められません。出来たこと、長所を誉めます。思春期ぐらいまでの子どもなら些細なことでいいので出来たことを誉めると良いでしょう。

 

成人になった知的レベルの高いアスペルガーなら誉めてもらいたいものを誉める必要があります。要は本人の受け入れやすい内容である必要があります。メモを取り、相手の反応を見極めて出方を見るとよいでしょう。そうすればどこを誉めればいいのかが見えてきます。アスペルガーには以心伝心は伝わりません。言葉で小出しに何回も何回も伝える必要があります。「ありがとう」「愛している」を言い続ける必要があります。

 

回答3

母親にアスペルガーの知識がないと子どもに伝えられません。母親が不安だと子どもも不安になります。ウチの場合はお医者さんから子どもに告知をしてもらいました。そういう意味でまず親がアスペルガーについて勉強することが必要です。

 

回答4

周囲の人への告知について。みんなに理解してもらえばこんなに困らなかったはずです。本人にやれないことがあるし、考え方がおかしかったりする。本人からは言えないのでメモって担当の人に渡すと良いです。ただ、文章に表現出来ないものもあるので付き合ってみないと分からないものもあります。障害者の施設の中でさえも理解してもらえないので、まして一般の人はアスペルガーはほとんど知りません。

 

特性を周囲の人に知ってもらって自分が受け入れられる環境整備が不可欠です。そうでないと、うまくやっていけません。ですから周囲の人への告知は大切です。